横断歩道


人生色々あるとかいう言葉は、その通りすぎて分かるというのと、いや自分の人生なんてなんもねえしって思うことが反発しあって出来てる磁石みたいな感じだ。(何言ってるかわかんない。)

その磁波は色々ある場合は外からで、なんもねえしのときは自分から出てる場合が多い。


その顕著な例が最近あった。

先日、昔付き合っていた人によく似た人を見かけた。99%の確率で本人だったと思う。隣には女の人がいた。それ自体は別によかった。

ただ、どうして、あの道だったのか。わたしが通っていた道は人通りが少なく、お店や目立ったものもない。彼らはどこから来たのか。そして、わたしはどうして気付いたのか。やっぱり一度見たものは脳のどこかにしまってあって、自動的に感知してしまうのだろうか。

 

本当に焦った。仕事の前だったからラフというかただその辺にあった服着ましたみたいな、そんな格好だったこともあってすごく惨めになった。汗が噴き出して、小走りにならずにはいられなかった。今考えれば全然その必要はなかった。久しぶり、くらいの挨拶をしてやればよかった。わたしはまだ引きずっているのか。堂々とすればいいのに。

しんどかったけどそのあとの仕事はちゃんとこなした。ほんとうにえらい。


こんなドラマみたいなワンシーンがあっても、淡々と毎日は過ぎるしクレジットカードの請求も減らない。生理前は肌が荒れるし部屋は片付かない。

地球上の人間すべてにこういうことがあると思うと気が狂いそうになる。70おくぶんのいち。


なにもないと絶望しているわたしに、新しい種類の絶望を投げつけて混乱させるのはやめてくれ。そういう類のものと手をつなげるほど、まだわたしは強くない。


もうなんでもいいからふかふかの分厚い食パンにハチミツぶっかけて食べたい。