ペール


いつもおなかがすいているから、餌を差し出されると喜んで食いついてしまう。そして口に入れた瞬間、後悔する。自分が与えられたかったものはこれではない、まずい、吐き出したい。場合によってはいきをとめて飲みこむ。どうしても無理だったら吐く。こういうことが多すぎる。よわい。プライドがない。いくら自分にもう満ち足りていると言い聞かせても根底から襲ってくるなにかがそれをめちゃくちゃにする夜がある。そういう日は、なにをしてもダメだから寝るしかない。当たり前のように眠れないけれど。