メロン


なんとなく本を読みたいなってなった時、バッドエンドやメリーバッドエンドを選びがちだ。よく考えれば漫画の趣味も音楽の趣味も、人生観でさえもそうかもしれない。


基本的には底抜けに明るいものや眩しいもの、輝いているものが苦手だ。卑屈になっているのかもしれないが、本当に苦手なのだ。


だけど、夏は眩しいものが多い。太陽、花火、お祭り、海、浴衣、水着、ドライブ、全部あかるい人たちが得意なものばかりだ。


冬が待ち遠しい。雪で音が消えた空間、すべての彩度が下がった風景、白い息。生きているのを許してもらっているようで呼吸がしやすい。


夏は許してくれないから嫌いだ。わたしが間違いを犯すのも大体夏だ。早く終わって欲しい。